自己開示・相手の立場で考える
2021-09-01
最近、大学生からの相談を受けさせていただきました。
自分の適応障害やうつ病を発症して入院していたことなどを話していた。
原因は「母が無能で、両親との関係について縁を切ってもいいと思っている。」
「自分は家族らしい関係もなく、怒られたこともないとの事。」
地方の大学に進学したため、家族とはほとんどか関わる事がなくなったが、家庭の問題で親戚付き合いはしないといけないと。話している。
親戚からは、母だけ見下されていたが、子供の頃は、「母はそんなものだ。」、「かわいそうな人だ。」と、遠い存在であったという。食事中も会話らしい会話をしたことが無く一緒に食べる意味が解らなかったが、母は「ご飯があるから、塾も早く帰ってきて欲しい。」と寂しさを表出することがあったそうです。
また母は、自分の事に関しては敏感で、他人に自分の性質について干渉されると無視を決め込んだり、睨みつけたりという反応をしていたとのこと。
祖母からも、「昔から母は変わらない。あんたが心配。」と気にはかけてくれていたが、そんな表情や態度をする母に対して、何か注意をしたり、相談者の事について話をすることもなかったそうです。
そんな中、久しぶりに実家へ帰ると、母がパートをし出したという事で、帰省した日も家にはいなく、欠かさずご飯をみんな揃って食べたがった母が、手抜き料理を出してきて、「働いてるからまともにご飯は作れないんだ。」と話したようです。
その時相談者は、自分には「早く帰れ。」と束縛していた母が、パートに勝手に出て、家事を手抜きしているように見えてしまい、母の無能さに激しくショックを感じ、介護が必要なほどにまでなってしまったとの事の話でした。
彼女は現在は大学に復帰できているが、「人を信じることができない。」「怖い。」と感じてしまい、誰にも本音で話をしたことが無いばかりか、ご両親に対しても、「どうせ話してもわからないだろうな。」という感覚で、相談をしてもわからないだろうと思っていると。
相談者の彼女は優等生で何か親から怒られるようなことをする子ではなかったようだが、「父とは遊んでもらった記憶がない。」と話された。
よって私はお母さんとは遊んだか聞いてみた。
「母は遊んでいくれていた気がする。」が、記憶が定かじゃない。
母に対しては完全に「負の感情しかなかった。」ように感じられたが、そもそも体調を崩した原因は母の存在であり、やはり現在も母の存在は大きなものであることがわかりました。
家族でご飯を食べたいから、塾を早く帰ってきて。というのも、母なりの甘えだったのかもしれないし、勉強ばかりしている相談者に対して心配をしていたのかもしれない。
そう考えると、相談者が地方の大学に進学してしまった寂しさから、何か始めようと働きだし、家族のためにと自分なりに必死で母や、妻をしてきたお母さんが、「パートという場所。」を見つけられたことは良かったのではないか。と話した。
すると「そうだったとしたら、一番私が無能でした。」と自分を振り返っているようでした。このような関りと考え方の誘導で、自分の思考を振り返り、相手の立場に立って物事を考えてみる力が養えば、自然とコミュニケーションがスムーズに行えるようになるはずです。