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アドラー心理学~人間関係・劣等感

2021-01-22

アドラー心理学では、「問題は対人関係で起こる」と言われています。

性格が合わない人はどこの世の中にもいるものです。友人であれば距離を置けばいいのでしょうが、職場の上司や先生・家族など生活に関わる関係となると簡単に離れることはできません。自分の人生を揺るがすほど影響を受けないのであれば問題はありませんが、そうでない場合には「自分のためにもうまくやっていくための方法」を実践していかなくてはなりません。嫌いだから相手のことはどうでもよいと考えるのではなく、「苦手だからこそ相手をよく知ることで自分の人生を豊かにできる。」と考えるのがアドラー心理学です。

 

「人間関係の場合」

  • 自分が苦手な人を書き出す
  • どこが苦手なのか・何が苦手に感じるかを書き出す
  • どうして苦手になったのかを具体的に書き出す
  • 苦手な人はどんな人かを書き出す
  • どんな会話をすれば相手とうまく話せるかを考えてみる

例えば、相手との関係性を具体的にすることで対策が見えてきますし、冷静になれば『こんな一面もあるのだ』ということもわかります。会話をする時にも、相手の興味のあることをきっかけにして関係性の修復がこともあります。

フロイトは幼少期に心的外傷(トラウマ)を受けると、長期的に潜伏し、成長し、うつ状態になりやすいとしています。アドラー心理学は、「生きやすくなるため」の方法をシンプルに実践するためのものです。

成長していくうえで私たちは挫折を何度も味わうことがあります。勉強や友人とのトラブル、家族関係や職場環境で様々なストレスを受けて生きていくことになるからです。

一般的には運動や趣味に打ち込んで「嫌なことは忘れてしまえばいい」と考えるかもしれませんが、そんな簡単に挫折した気持が軽くなったりトラウマは克服できません。

劣等感や挫折は人の成長に必要なものです。人は挫折や劣等感を克服しながら、人生を変化させていきます。だからこそ、自分の劣等感や挫折から逃げずに受け入れて克服していくことが大切です。

「問題が人間関係以外の場合」

  • 自分の挫折したことや劣等感・トラウマに感じていることを書き出す
  • どうしてそのことが自分にとって苦痛であるかを書き出す
  • どうすればそこから抜け出せるか、そうならないようにどうするのかを決める

このように文章に書き出すことで自分の悩みが明確になり、どのようにすればいいのか目標が作れます。自分の悩みや劣等感を解決させることに集中し、他人を変えよう・変わってもらうことを優先しない。

相手に変化を求めるから、うまく事が運ばずにイライラしてストレスになるのですから自分自身が目標を決めて変わる。と気持ちを切り替えましょう。

「相手がこういったから自分はストレスを感じた」とか「自分はこんなに我慢しているのに、相手はわかってくれない」と思っているならハッキリ伝えるべきですが、言えるくらいなら我慢しないですよね。

原因は自分が相手から嫌われたくないと思っているからです。しかし、他人に自分の中の問題を押し付けても何の解決にもなりませんし、自分は悪くないのに。と責任転嫁しても上手くいくはずはありません。

 

劣等感とは努力で克服できるものであり自分の強みとして誇れるものです。多少の思い込みであっても、自分に自信を持ち勇気を出して実践すれば、劣等感は少しずつ自信へ変わっていきます。この時代、対人関係が煩わしいからと引きこもったとしても、ネットを通じて人と繋がっている以上は対人関係から抜け出すことはできません。

 

自分の人生は親や他人が決めるものではなく、自らが望んで作りあげます。これを自己決定性と呼び、自分の行動に責任を持てば、自分の人生に責任をもって生きる。

他人任せでは、自分の行動・考えも狭くなり、自立できません。人に命令されたとしても、それを自分自身が納得し行動しているのなら、それは自分が望んでやったことになります。「トラウマや、過去に問題をすり替える」のではなく、今こうなったのは自分が望んだのだからしょうがないこと。社会が悪いわけでも会社や周囲の誰かが悪いわけでもないということです。

考えてみませんか?自分について。